このSDGsの課題に対して、日本はどんな取り組みをしているのかご紹介します。
日本では、2016年5月に全国務大臣で構成するSDGs推進本部が設置され「SDGsアクションプラン」を掲げて、取り組みを進めています。
アクションプランというのは、目標を達成するための具体的な行動内容のことをいいます。
2020年12月に公開された「SDGsアクションプラン2021」は、「コロナ禍からの「よりよい復興」と新たな時代への社会変革」というタイトルとなっています。
2021年の重点事項は以下の4つです。
I.感染症対策と次なる危機への備え
Ⅱ.よりよい復興に向けたビジネスとイノベーションを通じた成長戦略
Ⅲ.SDGsを原動力とした地方創生、経済と環境の好循環の創出
Ⅳ.一人ひとりの可能性の発揮と絆の強化を通じた行動の加速
今年はコロナ対策が重点事項であることは言うまでもなく、感染症対策によってさまざまな分野でICT化が加速していることは、私たちも実感していますよね。
この中に、「子供の貧困対策や教育のデジタル・リモート化を進めると共に、持続可能な開発のための教育(ESD)を推進し、次世代へのSDGs浸透を図る。」という記載があります。
もともと2023年度までに実現する予定だった、生徒1人に1台のパソコンやタブレットを配布する「GIGA(Global and Innovation Gateway for All)スクール構想」は、
去年、新型コロナウイルス感染拡大によって3年前倒しとなりましたね。
息子の中学校の授業参観に行ったら、体育のハードルの授業だったのですが、
2人1組でお互いにハードルを飛んでいるところをタブレットで動画撮影し、2人で動画をみてアドバイスをしあっていました。
学校の授業で動画を撮って自分のフォームをチェックするなんて、私にとってはまるでプロスポーツ選手みたいな光景です。
これが子どもたちの当たり前なんだと思うと、私たちは学校でそんな授業を受けたことはないので、私の常識はもう子どもには通用しないんだなと思いました。
昨年、自宅のリビングでオンラインでの中学校の委員会の会議に参加していた息子の姿を見ながら、同じことを思ったのです。
「私の常識はもう子どもたちの常識ではない」ですね。
私たちが紙と対面で行っていたことを、子どもたちは当たり前にオンラインでするようになっています。
コロナが終息した後、オンラインがなくなって全てが元に戻るとは思えませんよね。
「オンラインではコミュニケーションがとれないよね。」という言葉を良く聞きますが、
これは、対面のコミュニケーションしか経験してこなかった私たちの先入観なのかも知れません。
仕事や生活、社会はどんどん変わっていきますからね。社会の変化に対応できるしなやかさを持っていたいと思うわけです。
自分より上の世代の方に、または夫に「子育ては母親がするのが当たり前でしょ。」と言われて、
「古い!」「時代が違う」「考え方が昭和」などと思うのだとしたら、私たちも逆の立場にならないように意識したいですね。
話を戻すと、目標5のジェンダー平等が最大の課題となっているのは、こんな社会の変化に対応できていないためだと思っています。
続きはまた。
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両立キャリアスクール 田頭あやこ