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子育てが大変なのは子どもが小さいうちだけ?(3) 多くの家庭内にある落とし穴


 

 

子どもに対して、これからの時代は、女の子も男の子も家のことをできるようになった方がいいと考えているお母さんは増えていると思います。

そのため、女の子も男の子も同じように家事を手伝ってもらう、自分のことは自分でできるように、そんな子育てをしているのではないでしょうか。

 

では夫、お父さんに対してはどうでしょう。これが大きな落とし穴です。

 

「うちの夫は昭和なんで何もできないです。」「うちは夫が長男なんです。」という声をたくさん聞きます。

 

食事の支度や洗濯、掃除など家事をしてくれないどころか、自分のことも自分でできない。靴下脱ぎっぱなし、食事の後の食器も下げない。

場合によっては子どもよりも手がかかる。いつまで経っても上げ膳据え膳。当然のことですが、この状態は何もしなければ子どもが大きくなってもずっと変わりません。

 

自分が毎日ストレスなく、やりたくてそうしているのならそれでもいいのですが、こんなことを聞いたことがあります。

 

「夕飯の洗い物をしながら、リビングでテレビを観ながらくつろいでいる夫を見ていると、殺意で包丁を投げそうになるんです。」

 

私は  「殺意」なんてテレビのサスペンスドラマの中だけのことで、日常生活でこの言葉を耳にするとは思っていなかったので絶句してしまいました。

仕事から帰ってきて急いで食事を作り、家族みんなで夕飯を食べ、洗い物をして、子どもをお風呂に入れ、休むヒマのないお母さんの叫びですよね。

 

私も息子が0歳児のワンオペ育児は本当にしんどかったのですが、その時にも夫に殺意を持ったことはなかったなと。

>>> 出産直後の最悪ワンオペ育児(1) 私が追い込まれた環境

 

私はこのワンオペ育児を脱出することができましたが、こんな毎日がずっと積み重なっていくと、どんどんしんどくなっていってしまいますよね。

 

「私は家政婦じゃない。奴隷じゃない。夫に死んでほしい主婦の集まるSNS」というのがあって、録者数はどんどん増えているようです。

SNSで発散してるだけとか、ネタだったらいいなと思うのですが、でも発散し続けていても元を絶たなくていいのかなとも。一度きりの人生、これでいいのかな?とも。

 

仕事もして、または仕事をしていなくても、家事や育児、介護、家庭のことは全て女性がやらなければならないという考え方は社会の課題です。

これは日本だけではなく、全世界の社会課題なんですね。でも日本はとくにひどい状態です。

 

男性が変わってくれないから。という声も聞きますが、数値で見ると、家庭のことは全て私がやらなければと思っている女性も少なくないんですね。

 

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両立キャリアスクール 田頭あやこ